カテゴリー: メタボリックシンドローム

2023/11/02

運動の秋!やるぞベンチステップ運動!

なかはら内科クリニックです。
食食の秋、運動の秋ですね!
週末は娘と長野にハイキングに行ってきました。
子供達はテニスをしていて、その際にベンチステップトレーニングをしているですが、意外と家の中でも行えて簡便なので紹介しようと思います。

具体的なやり方は以下のNHKのリンクに動画がありますので、参考にしてみてください。

https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_60.html

<ベンチステップ運動の強さの目安>

基本は無理しない事です。最初は、10cmから始め、20cmの高さになるといいと思います。

最初は、10cmから始め、慣れてきたら高さを上げましょう。
脂肪が燃焼するに20分以上かかるといわれています。
最初は無理なのない時間(5分でも10分でも)から始め、20分以上を目標にしましょう。

4ステップで一回です。つまり、台に乗って、床に両足が戻るまでの1往復が1回となります。
一般の目安:1分間に20回 (およそ速歩:5メッツMETS)
低体力者:1分間に15回 (およそ速歩:4メッツMETS)
超低体力者:1分間に10回 (およそ速歩:3メッツMETS)
特に超低体力者で20cmの上り下りが困難な場合は、10cmの高さで1分間に15回を目指してみましょう。

<運動時間>


最初は無理なのない時間(5分でも10分でも)から始め、20分以上を目標にしましょう。
週3回以上(可能であれば毎日)、または週150分以上が目標です。

以下は運動強度の目安です。

2023/10/15

死亡に影響する修正可能な(改善したらリスクが減る)危険因子とは!?

今週、世界の臨床医学で最も権威のある医学雑誌から、非常に有用な研究が報告されました。
これは以前、院長のブログでも取り上げたトピックに近い内容です。

2型糖尿病患者の平均寿命について

喫煙でどれだけ寿命が短縮するのか?

を参照ください。


心血管疾患と死亡率に対する修正可能な危険因子の世界的影響 : NEJM 2023; 389:1273
 34ヵ国の112のコホート研究(総勢約150万人)の10年後心血管イベント、死亡率を地域、年齢、性別で階層化して評価 し、
以下5つの項目が修正可能な危険因子と同定されました。


①BMI:肥満度 
②収縮期血圧 
③non-HDLコテステロール :LDLコレステロールや中性脂肪(TG)
④喫煙 
⑤糖尿病

これらは今からでもコントロールしようと思えばできる項目です。
予防医学の大切さを示唆する研究でした。

2023/10/10

体組成計導入しました!

先日告知していた体組成計を導入しました。

今まで、診察前に体重測定を実施し、体重、血圧、血糖値の推移を見ながら生活指導を行ってきましたが、体重だけでなく、体組成測定機を新規に導入します。
そうです。ジムに置いているアレです。
但し、正確性を担保するため医療機器として認可された機材を導入します。
実は体組成計は電気量販店にもあるようにピンキリの世界で、精密性・正確性を担保された医療機器としては日本には3種類しかないのです。
定期的に体重だけでなく、筋肉量や脂肪量を測定することにより、もっと患者さん健康に対する行動変容を促したいと考えています!

https://www.tanita.co.jp/product/business/bodycompositionanalyzer/410

2023/10/07

喫煙でどれだけ寿命が短縮するのか?

先日、イギリスで議会に紙タバコの「生涯禁止」法案を提出との報道がされました。

https://news.yahoo.co.jp/articles/7828362d0fb8ed9a8750c968cf58a19e0b961643

昨年、ニュージーランドでも紙タバコの「生涯禁止」法案が可決されています。

この背景に以下の論文があります。
禁煙でどれくらい寿命が延びるかという事に関して、
イギリスで約3万4千人の男性医師を50年追跡調査した報告です。
報告によると、


喫煙者は非喫煙者に比べ10年寿命が短いが、
18歳で喫煙開始として、
30歳までに禁煙すれば寿命はほぼ変わらない。
40歳で禁煙すると9年の寿命を稼げる。
50歳で6年の寿命を稼げる。
60歳でも3年の寿命を稼げる。
論文は、禁煙するのに遅すぎることはないと結論しています。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC437139/

また、ある報告では禁煙して7年後より非喫煙者と同程度の心疾患発症リスクになるとも言われています。
(COPDに至っているような呼吸器疾患は治りませんが。。)

もちろん

電子タバコの同じと考えられています。
喫煙は炎症を引き起こしてしまうので、動脈硬化症の進展や発癌とその進展に大きく寄与します。

以前、糖尿病の寿命の話をしましたが、一つ一つリスクを減らすことが大切ということがわかります。
高血圧・血糖・コレステロールのコントロールをしても、年齢や性別のリスクは拭えません。
さらにこれらのリスクをコントロールしていても喫煙していると元も子もないのです。

https://nakahara-naika.com/blog/category/diabetes/page/2

2023/09/10

なかはら内科ニュース

今年秋から来年度に、なかはら内科クリニックがバージョンアップいたします!

その1

今まで、診察前に体重測定を実施し、体重、血圧、血糖値の推移を見ながら生活指導を行ってきましたが、体重だけでなく、体組成測定機を新規に導入します。
そうです。ジムに置いているアレです。
但し、正確性を担保するため医療機器として認可された機材を導入します。
実は体組成計は電気量販店にもあるようにピンキリの世界で、精密性・正確性を担保された医療機器としては日本には3種類しかないのです。
定期的に体重だけでなく、筋肉量や脂肪量を測定することにより、もっと患者さん健康に対する行動変容を促したいと考えています!

https://www.tanita.co.jp/product/business/bodycompositionanalyzer/4102/

その2

超音波機械の変更です。
心疾患、甲状腺疾患、動脈硬化症などで役立つ超音波検査:エコーですが、携帯電話やパソコンと同じで日々進化しています。
その3のためでもありますが、診断精度を向上させるべく最新機種への変更・導入を決定しました。
https://jp.medical.canon/products/ultrasound/aplio_averifia

その3 予定

木曜日をかかりつけ患者さんのための動脈硬化症関連の健診日に当てようと考えています。
高血圧・糖尿病・心不全などの循環器疾患の患者さんがなかはら内科クリニックには多数いらっしゃいます。
特に動脈硬化症の進展や循環器疾患にかかりやすい患者さんを対象にまとまった検査日を

予約制

として設けます。

2023/02/27

転居に伴う医師・医療施設探し

なかはら内科クリニックです。
もう直ぐ春を迎え、新生活の季節になります。
それに伴い転勤・転居で当院から他施設に紹介する機会も増えてきました。
折角、いい関係になれたのに、本当に寂しい季節です。
転居先の医療施設探しにみなさん苦慮されているようです。

知り合いに紹介できればそれに越したことはないのですが、遠方であるとそうはいきません。
一緒に、ホームページを参考に探すこともあります。
ネットの口コミって意外と当てにならないもので、この業界では平均3.5に落ち着くと言われております。なので、それよりも高いとか、低すぎるといろいろ感じるものがあります。
家族や会社友人などの知り合いからの紹介の方が実は良かったりしますよね。


以前も書きましたが、クリニックはいろいろ標榜しておりますが、実はその病気の専門医ではないことが多々あります。
転居後、最終的に医師患者関係の折り合いの合うところに落ち着くのですが、
最初に行くべき医療施設の提案をしたいと思います。
それぞれクリックするとリンクに接続します。

・高血圧・脂質異常症・カテーテル治療後・不整脈であれば

循環器専門医

・高血圧であれば

高血圧専門医

・糖尿病・糖代謝異常・肥満症・脂質異常症であれば

糖尿病専門医

日本糖尿病協会

・逆流性食道炎・胃大腸ポリープ・肝機能障害であれば

日本消化器病学会

・甲状腺疾患、内分泌疾患・脂質異常症であれば

内分泌専門医

→甲状腺学会

・脳梗塞・脳出血後、パーキンソン、頭痛であれば

神経内科専門医

・内科一般であれば

総合内科専門医

2023/02/04

これって脳梗塞?

以前、朝の血圧上昇は脳梗塞・心筋梗塞の危険因子であるというお話をしました。
これに関連して、これって?大丈夫?脳梗塞なの?というお話をしようと思います。
みなさん、

「FAST(ファスト)」

という言葉はご存知でしょうか?
これは脳梗塞の症状を示唆する大切なサインです。

Fは、「face:顔」 顔の左右の半分が動かなくなって、口元が下がってくる。イーという表情をしても、左右半分の口角のシワがない。おでこにシワを寄せようとしても、片方はシワがよらない。
Aは、「arm:腕」 体の片方の手足が動かない、力が入らない。前へならえの姿勢で腕が下がってしまう。
Sは、「speech:発語」 話そうとしても呂律(ろれつ)が回らない、らりるれろ、パピプペポ、るりもはりもてらせばひかるが言えない。言葉がでない。
Tは、「time:時間」 これらの症状に気づいたら、すぐに受診する!

です。
朝起きて、あれ?なんか変だぞと本人、もしくはご家族が気づかれるかもしれません。
でも、もう少し様子を見てみようと半日様子を見てしまいがちです。
もし、脳梗塞の症状であるならば、発症後6時間以内であれば脳血管治療を受けることができ、その後に残るであろう麻痺症状を比較的軽度にとどめることが可能になります。
つまり、もう少し様子を見てみようは症状が続くのであれば数時間までと決めて、迷うようなら医療機関に相談する方が宜しいと思います。

また、

一過性脳虚血発作:TIA(Transit Ischemic Attack)

といって、一時的に脳に血流が流れなくなって、手足のしびれやまひなどが短時間で現れて消える状態があります。
例えば、一瞬、体の力が抜けたが数分でよくなった。といった症状が起きたら、24~48時間以内に大きな脳卒中が起きる警告発作かもしれません。
なので、症状が軽快したからいいと考えず、持病に高血圧・脂質異常症・糖尿病や喫煙といった動脈硬化症の危険因子があれば1-2日は用心した方がいいと思います。

ご自身が、動脈硬化症に伴う脳血管疾患に罹患しやすいかを計算することができるサイトが

日本動脈硬化学会:動脈硬化性疾患発症予測ツール(一般向け)

にございます。
ぜひ、ご活用くださいませ。

2023/01/28

生活習慣病の治療中断による再出発(再治療):再掲と追記

今月になり、昨年春から夏を最後に未受診となって、症状・病態悪化で再受診となる患者さんが多くいらっしゃいました。
実は、当院は3ヶ月以上の未受診患者さんのリストを作成し、院長の私はご連絡しようかと、いつも悩みながらリストをみています。
受診する・しない、は患者さん個人の選択なので、強制的に受診させるような権限はございません。
でも、血圧コントロールのために必要な血圧の薬を飲まずにそのまま過ごすと、高齢になればなるほど心不全や脳出血、腎疾患(腎臓は一度機能が低下すると元に戻りにくいです。)などの重篤な状態に陥る頻度が高まります。また、糖尿病という病態も同様に、定期的なメンテナンスをしないと症状が出た時はそれなりの状態になっている事があります。

過去に生活習慣病の治療中断による再出発という記事を書きました。
将来のご自身のために、啓発という意味も込めて、再掲しようと思います。

ここ最近、
以前治療していたが、引越しや転勤、コロナ不安、もういいかなという心情で継続治療を中断し、検診などで悪化を指摘され再受診となる患者さんが増えてきています。
医療者は患者さんが継続通院しなくなることをlost follow(ロストフォロー)と言います。
特に、糖尿病、甲状腺疾患、高血圧は症状が悪化するまで病状進行に気が付きにくいため、lost followになってしまうと腎機能や心機能の悪化などの合併症が生じてしまっていることが多々見受けられます。
再治療は患者さん自身、そしてわれわれ医療者にも大きな負担(精神的にも、時間的にも、費用的にも)となります。
継続治療は高齢化社会において、いかに臓器を若々しく保たせ、自分らしく生活するために必要なことの一つです。

もう直ぐ春になると転居/転勤の時期になります。どうぞ、lost follow せず継続治療を行ってください。

厚生労働省と日本糖尿病協会が協力して制作した糖尿病啓発冊子 「糖尿病の治療を放置した働き盛りの今」という冊子があります。不安を刺激して通院してもらおうということではありません。自分の健康に目を向けて頂きたいという気持ちです。

https://www.nittokyo.or.jp/uploads/files/enlightenment_2020.pdf

数十年後の自分を想像しながら継続治療を行っていただければと思います。

https://www.youtube.com/watch?v=BfV8ttQYElA

2022/07/07

2型糖尿病患者の平均寿命について

今までの日本人を対象としたデータでも、2型糖尿病患者の平均寿命は一般人と比べて約10年短いと言われています。

糖尿病は症状が出づらい代謝の病気です。
そして、長い年月を経て血管が痛むことによって生じる

脳梗塞・狭心症・心筋梗塞などの動脈硬化疾患

として突然生じることが多いのです。
また、糖尿病(主に2型糖尿病)がある方は、がんリスクが20%ほど高いことが報告されています。

日本人では特に大腸がん、肝臓がん、膵臓がんのリスクが高いとされています。

これらが死因となることが多いのです。

さて、こんな話をされると、どうせ寿命が短くなるであれば、好きなことして過ごした方がいいということになりかねません。

しかし、ここ最近、いろいろな論文が出てきており、動脈硬化症の危険因子をコントロールすれば、一般人の同年代と同じ寿命を獲得することができるのではないかと言われています。
その因子とは。

<5つの危険因子>

①HbA1c>7%
②LDL>97mg/dL
③血圧>140/80mmHg
④喫煙
⑤微量アルブミン尿・蛋白尿

つまり、血糖コントロールだけでなく、
この5つの危険因子を正常化するだけで、同年齢の病気でない人と同じような寿命を望める。
ようになります。

Risk Factors, Mortality, and Cardiovascular Outcomes in Patients with Type 2 Diabetesより

当院では、患者さんの生活を考えながら個々人の危険因子を総合的にコントロールして、
健康寿命を延ばし、患者さんらしい人生を送ってもらえるように診療にあたっております。

2022/07/02

暑い夏におすすめ自宅でフィットネス

コロナで在宅時間が増えてきた、運動したいけど暑くて外に出れない。。。
そんな方の選択肢として


Fit-eNce Home

というものがあります。
ゴムチューブとアプリで運動を管理し、月に1度パーソナルトレーナーがつくというサービスです。
椅子と一畳程度の広さがあれば行えました。


©医療法人社団ミネルバ なかはら内科クリニック