抗肥満薬ウゴービ発売について

2024/02/23

抗肥満薬ウゴービ発売について

昨日、テレビで抗肥満薬ウゴービ発売(GLP-1受容体作動薬セマグルチド[抗肥満薬としての商品名:ウゴービ皮下注])の報道がされました。
クリニックで自費診療でなく保険診療ですぐに手に入りやすい、処方してもらえそうと感じている方が多いだろうなと感じながら視聴しておりました。
すぐに、知り合いから問い合わせがあり、すぐに手に入る感覚での内容であったので、これはまずいと思いお知らせに記載しようと思います。


結論から言うと、
・有効性あり。
・当院は教育関連施設ではないので、ウゴービを処方することはできません。



有効性は日本人585例を含む5,085例の過体重または肥満の成人を対象とした臨床試験プログラムSemaglutide Treatment Effect People with obesity(STEP6[Lancet Diabetes Endocrinol. 2022 Mar;10(3):193-206.])で証明されました。生活習慣の改善(食事療法および運動療法)にもかかわらず、十分な減量効果が得られないBMI 27以上の肥満成人を対象に、ウゴービ2.4mgまたは1.7mgを週1回68週間投与。その結果、68週時点でウゴービ2.4mg群では13.2%、同1.7mg群では9.6%の体重減少を認めました。

当院は教育関連施設ではないので、ウゴービを処方することはできません。市中病院・大学病院に紹介受診となります。
保険診療上の対象患者は以下の通りです。

https://www.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T231122S0030.pdf

高血圧、脂質異常症、または2型糖尿病のいずれかを有する肥満症があり、かつ食事療法と運動療法を行っても十分な効果が得られない人のうち、BMIが35 kg/m2以上、もしくは以下の示す肥満に関連する健康障害を2つ以上有する BMIが27 kg/m2以上がウゴービ使用の対象。

・耐糖能障害 (2型糖尿病、耐糖能異常)

・脂質異常症(高脂血症)

・高血圧症

・高尿酸血症(痛風も含む)

・冠動脈疾患(心筋梗塞、狭心症)

・脳梗塞または一過性脳虚血発作

・非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)

・月経異常または女性不妊

・閉塞性睡眠時無呼吸症候群

・運動器疾患

・肥満関連腎臓病

このガイドラインを満たす施設は、肥満症治療に関連する学会(日本糖尿病学会、日本内分泌学会、日本循環器学会)の専門医が常勤している教育研修施設:市中病院・大学病院などの大規模な医療機関に限られます。


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