コーヒーと健康:砂糖や脂肪の加え方に注意!
2025/06/29
コーヒーと健康:砂糖や脂肪の加え方に注意!
コーヒーと健康:砂糖や脂肪の加え方に注意!
コーヒーは世界中で最も一般的に飲まれている飲み物の一つで、その健康効果についてはこれまで多くの研究がされてきました。今回の研究でも、コーヒーの摂取が全死因死亡リスクの低下と関連していることが示されました。
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S002231662500286X?via%3Dihub
健康効果を最大限に活かすために
この大規模な研究(米国成人46,222人を対象)の結果から、コーヒーの健康効果は、砂糖や飽和脂肪の添加量によって影響を受ける可能性があることが明らかになりました。
- コーヒーの摂取量が多いほど、全死因死亡率が低下する傾向が見られました。具体的には、1日1杯未満、1~2杯未満、2~3杯未満、3杯以上と摂取量が増えるにつれて、死亡率が低くなる傾向が示されています。
- しかし、この死亡率低下の恩恵は、ブラックコーヒー、または砂糖と飽和脂肪の添加量が少ないコーヒーに限定されることが分かりました。
- ブラックコーヒーや低糖・低飽和脂肪のコーヒーを飲む人は、コーヒーを飲まない人に比べて、全死因死亡リスクが14%低いと関連していました。
- また、1日1~3杯程度の低から中程度のコーヒー摂取は、全死因死亡率だけでなく、心血管疾患(CVD)による死亡率の低下とも関連していました。
なぜ砂糖や脂肪の添加量が重要なのでしょうか?
コーヒーには、カフェイン、クロロゲン酸、ポリフェノールといった生理活性化合物が含まれており、これらは抗酸化作用、抗炎症作用、抗がん作用など、健康に良い影響をもたらす可能性があると考えられています。
しかし、フレーバー付きのコーヒーや紅茶は、米国では加糖飲料に次いで、砂糖の主な摂取源となっていることが報告されています。また、コーヒーを飲む人は、飲まない人に比べて飽和脂肪の摂取量が多い傾向も示されています。
砂糖や飽和脂肪を加えすぎると、コーヒーから摂取するカロリーが増え、せっかくの健康効果が打ち消されてしまう可能性があります。
まとめと推奨
コーヒーは健康に良い可能性がある飲み物ですが、その恩恵を最大限に享受するためには、砂糖や飽和脂肪の添加を控え、ブラックで飲むこと、または添加量を少量にすることを検討しましょう。
この情報は、米国成人におけるコーヒー摂取と死亡率の関係を調査した大規模な研究結果(国民健康栄養調査NHANESのデータを使用)に基づいています。
個人の健康状態や食生活によっては、推奨される摂取量や注意点が異なる場合がありますので、ご自身の健康についてご心配な場合は、医師にご相談ください。
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