先週からコロナ陽性率が急増しております。
当院では予約制で感染症外来で対応しております。
診療当日の9時から予約できます。
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糖尿病の治療は、血糖値を良い状態に保つことがとても大切です。 最近では、rtCGM(持続血糖モニタリング)という新しい機器(当院ではリブレ2)を使って、より詳しく血糖の状態を知ることができるようになりました 。
CGMは、体のなかの血糖値の動きを24時間記録してくれる優れものです 。
これまでのHbA1cという指標に加えて、CGMでわかる新しい指標を使うことで、あなたの生活に合わせた、よりきめ細やかな血糖管理ができるようになります。
CGMでわかる新しい指標とは?
CGMの登場により、「時間」を基準にした新しい血糖の評価指標が生まれました 。
- TIR (Time In Range):目標範囲内時間 血糖値が「70〜180mg/dL」の目標範囲に入っている時間の割合です 。この時間が長ければ長いほど、血糖コントロールが良い状態にあると言えます。一般的な糖尿病患者さんにおいては、
TIR 70%以上
が目標値とされています 。
- TAR (Time Above Range):目標範囲超過時間 血糖値が180mg/dLを超えている時間の割合です 。高血糖の時間がどのくらいあるかを示します。
- 目標:
181mg/dL以上が25%未満(レベル1)
かつ
250mg/dL以上が5%未満(レベル2)
とされています 。
- TBR (Time Below Range):目標範囲下時間 血糖値が70mg/dL未満の低血糖になっている時間の割合です 。低血糖は体に負担をかけるため、特に注意が必要です。
- 目標:
70mg/dL未満が4%未満(約1時間、レベル1)
かつ
54mg/dL未満が1%未満(約15分、レベル2)
とされています 。
これらの指標は、CGMのレポートでAmbulatory Glucose Profile (AGP)として表示され、血糖変動のパターンを視覚的に把握するのに役立ちます。
グルコース変動の理解とAGP、そして%CVの活用
AGPは、通常5本の曲線から構成されており、中央の線は血糖値の中央値(50パーセンタイル)を示します。この中央の線を中心に、25〜75パーセンタイルの範囲が濃い色の帯で、さらに外側に5〜95パーセンタイルの範囲が薄い色の帯で表示されます。
AGPを通して、以下の血糖変動の傾向を読み取ることができます。
- 日内変動: 中央値の上下動から、1日の血糖値の変化の傾向を把握できます。
- 日差変動: IQR(四分位範囲:25〜75パーセンタイルの範囲)やIDR(百分位範囲:5〜95パーセンタイルの範囲)の垂直方向の幅から、日ごとの血糖値のばらつきを読み取ることができます。
血糖の安定性を評価する際には、中央値の推移が示す曲線の勾配とピークにも注目し、可能な限りフラットな推移を実現することが望ましいとされています。ただし、生活リズムが著しく不規則な場合には、中央値がフラットに見えても実際には血糖変動が大きいことがあるため注意が必要です。
また、血糖変動の指標として**%CV (Coefficient of Variation)**も重要です。 %CVは、血糖値のばらつき(標準偏差)を平均血糖値で割ったもので、血糖値の変動の大きさを相対的に示す指標です。 %CVの値が小さいほど血糖変動が安定していることを意味し、
一般的に36%未満が目標とされています。
%CVは、血糖コントロールの質を評価する上で、HbA1cやTIRと並んで重要な指標です。
AGPを活用することで、血糖変動の傾向や解決すべき問題がある「時間帯」を視覚的に把握できるため、その特定の「時間帯」に焦点を当てた治療介入が可能となります。
なぜこれらの新しい指標が重要なのでしょうか?
HbA1cは過去1〜2ヶ月の血糖の平均値を示すものですが、CGMの新しい指標は、血糖値が1日のうちでどのように変動しているか、高すぎたり低すぎたりする時間がどれくらいあるかを具体的に教えてくれます。 例えば、HbA1cが良くても、実は隠れた低血糖が頻繁に起きている場合など、TIR, TAR, TBRを見ることで、より実態に合った治療の調整が可能になります 。
治療への活用例:病態に合わせた目標と戦略
これらの新しい指標を活用することで、医師はあなたの血糖変動のパターンを詳しく分析し、例えば「食後の血糖値が特に高くなりやすい時間帯がある」といったことを発見できます。これにより、食事の内容や運動のタイミング、薬の種類や量などを、よりパーソナルに調整できるようになります。
特に重要なのは、
TBR(低血糖時間)を減らすことです。
低血糖は日常生活に大きな影響を与えるため、1型糖尿病でも2型糖尿病でも同様に、まず低血糖のリスクを避けることが治療の第一歩となります 。HbA1c値にかかわらずTBRの増加を避けることが大前提です 。
その上で、TAR(高血糖時間)の改善に取り組み、最終的にTIR(目標範囲内時間)の達成を目指します 。
<1型糖尿病の場合のTBRとTARの目標と対処法 >
- TBR(低血糖時間)が目標値以上の場合(低血糖が多い場合) 低血糖のリスクを避けることを最優先し、治療の継続を検討します。必要に応じて、TBRの増加につながる大きな血糖変動を是正するため、基礎インスリンや追加インスリンの減量、糖質インスリン比の変更、インスリン効果値の増量、補正インスリンの中止・減量、低血糖アラートの活用、またはAutomated Insulin Deliveryの導入などを検討します 。
- TBR(低血糖時間)が目標値未満の場合(低血糖が少ない場合) HbA1cの目標値(一般的には7%未満)に到達しているかを確認します。
- HbA1cが7%未満の場合:現状の治療を継続します。
- HbA1cが7%以上の場合:TBRの増加につながらないよう常に留意しつつ、TAR(高血糖時間)の減少を目指します。対処法として、基礎インスリンや追加インスリンの増量、糖質インスリン比の変更、インスリン効果値の減量、低血糖が原因で高血糖が起きている場合のその低血糖予防、高血糖アラートの活用、1型糖尿病に保険適用のある経口血糖降下薬の追加、Automated Insulin Deliveryの導入などを検討します 。
<2型糖尿病の場合のTBRとTARの目標と対処法 >
- TBR(低血糖時間)が目標値以上の場合(低血糖が多い場合) 低血糖のリスクを避けることを最優先し、治療の継続を検討します。必要に応じて、TBRの増加につながる大きな血糖変動を是正するため、基礎インスリンや追加インスリンの減量、SU薬・グリニド薬の中止・減量、低血糖アラートの活用などを検討します 。
- TBR(低血糖時間)が目標値未満の場合(低血糖が少ない場合) HbA1cの目標値(一般的には7%未満)に到達しているかを確認します。
- HbA1cが7%未満の場合:現状の治療を継続します。
- HbA1cが7%以上の場合:TBRの増加につながらないよう常に留意しつつ、TAR(高血糖時間)の減少を目指します 。対処法として、食事療法・運動療法の見直し、基礎インスリンや追加インスリンの増量、経口血糖降下薬の追加・増量(SU薬の追加・増量は推奨されないが、食後高血糖が目立つ場合にはα-グルコシダーゼ阻害薬、速効型インスリン分泌促進薬の追加・増量を検討)、GLP-1受容体作動薬などの追加、低血糖が原因で高血糖が起きている場合のその低血糖予防、高血糖アラートの活用などを検討します 。
あなたの血糖のパターンを理解し、より「あなたらしい」生活を送りながら血糖コントロールを改善するために、CGMとこれらの新しい指標をぜひ活用していきましょう。
2024年7月22日(火曜)〜7月26日(土曜)
2024年8月12日(火曜)〜8月14日(木曜)
休診とさせて頂きます。
ご不便をお掛け致しますが、 よろしくお願い致します。
木曜日診療日は7月10日・17日・31日です。
木曜午前は予約制で、定期診療に加え、かかりつけの患者様を対象に動脈硬化症関連の検査日としております。
木曜日は感染症外来は行っておりませんのでご了承ください。
6月下旬から帯状疱疹ワクチン接種券が市から配られているようです。
当院で接種可能です。
接種ご希望の方は予約にて承ります。
当院までご連絡ください。
実施期間
令和7年(2025年)4月1日(火)~令和8年(2026年)3月31日(火)
対象となる方
川崎市内に住民登録がある方で、次のいずれかに該当する方
1 実施期間中に65、70、75、80、85、90、95及び100歳を迎える方及び100歳以上の方
※ 101歳以上の方は、令和7年度に限り対象となります。
※ 経過措置(令和11年度まで)終了後は、65歳の方のみが対象となります。
【個別通知発送を6月下旬に予定】詳細についてはこちら
2 接種日時点で60歳~65歳未満の方で、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)により免疫の機能に日常生活がほとんど不可能な程度の障害を有する方(障害1級程度)
※ 接種時に、手帳や診断書等の証明書類を医療機関に提示していただく必要があります。
ワクチンの種類・自己負担額
ワクチン | 回数 | 自己負担金(税込) |
---|
生ワクチン(ビケン) | 1回 | 4,000円 |
組換えワクチン(シングリックス) | 2回(2か月以上間隔) | 各回 10,000円(合計 20,000円) |
※生活保護・市民税非課税世帯など、条件により全額公費負担になる場合があります(証明書の提示が必要です)。
https://nakahara-naika.com/vaccination.php
ワクチンの効果
いずれのワクチンも、帯状疱疹やその合併症に対する予防効果が認められています。
帯状疱疹に対する効果 | 生ワクチン | 組換えワクチン |
---|
接種後1年時点 | 6割程度の予防効果 | 9割以上の予防効果 |
接種後5年時点 | 4割程度の予防効果 | 9割程度の予防効果 |
接種後10年時点 | ― | 7割程度の予防効果 |
ワクチンの安全性
ワクチンを接種後に以下のような副反応がみられることがあります。
頻度は不明ですが、生ワクチンについては、アナフィラキシー、血小板減少性紫斑病、無菌性髄膜炎が、組換えワクチンについては、ショック、アナフィラキシーがみられることがあります。
主な副反応の発現割合 | 生ワクチン | 組換えワクチン |
---|
70%以上 | ― | 疼痛* |
30%以上 | 発赤* | 発赤*、筋肉痛、疲労 |
10%以上 | そう痒感*、熱感*、腫脹*、疼痛*、硬結* | 頭痛、腫脹*、悪寒、発熱、胃腸症状 |
1%以上 | 発疹、倦怠感 | そう痒感*、倦怠感、その他の疼痛 |
*:ワクチンを接種した部位の症状 各社の添付文書より厚生労働省において作成。
接種の流れ
- 対象者には川崎市から予診票が届きます(2025年6月下旬予定)
- 予診票をご持参の上、当院へお電話または受付で接種のご予約をお願いします。
- 当日、ワクチンの種類を選び、医師と相談の上で接種を行います。
予診票が届かない場合は?
転入された方や、対象年齢の方でも届かない場合があります。
その場合は、**川崎市予防接種コールセンター(044‑200‑0144)**までお問い合わせください。
任意接種をご希望の方へ
定期接種の対象でない方でも、帯状疱疹ワクチンは自費で接種が可能です。お気軽に当院へご相談ください。
ご不明な点がございましたら、お電話または受付でお尋ねください。
帯状疱疹は予防できる時代です。ぜひこの機会をご活用ください。
https://www.city.kawasaki.jp/350/page/0000173409.html
厚生労働省ウェブページ 帯状疱疹ワクチン ワクチンの効果外部リンク
厚生労働省ウェブページ 帯状疱疹ワクチン ワクチンの安全性外部リンク
厚生労働省ウェブページ 帯状疱疹ワクチン 接種を受けられない方外部リンク
厚生労働省ウェブページ 帯状疱疹ワクチン 接種に注意が必要な方外部リンク
6月の感染症外来の各検査の陽性率はコロナ19.5%インフルエンザ0%でした。インフルエンザいなくなりましたね。
今月も咳嗽を症状とする患者さんが多くおられました。
当院の感染症外来は予約制です。