血圧に振り回されないために知っておいてほしいこと

2026/01/04

血圧に振り回されないために知っておいてほしいこと

スマートフォンでSNSを見ていると、
「年齢とともに血圧が上がるのは自然なこと」
「血圧を下げすぎるとボケる」
「薬はできるだけ使わない方がいい」
といった声を目にすることがあります。

実際に、血圧の数値に一喜一憂し、不安になったり、
「自分に都合のよい解釈」を選びたくなる気持ちは、とても自然なものです。
特に「薬に頼りたくない」「できれば自然に治したい」という思いは、多くの方が抱いています。

一方で、SNSには
「高血圧を放置した結果、脳出血を起こし、麻痺が残った」
「もっと早くきちんと血圧管理をしていればよかった」
という、重い経験を語る声もあります。
これは決して他人事ではありません。

年齢と血圧の本当の関係

確かに、年齢とともに血管は硬くなり、血圧は上がりやすくなります。
しかし、**「年齢のせいだから仕方ない」「自然に任せていい」**というのは医学的には正しくありません。

血圧が高い状態が続くと、
脳(脳出血・脳梗塞)
心臓(心不全・心筋梗塞)
腎臓(腎機能低下・透析)
といった、取り返しのつかない臓器障害につながることが、はっきり分かっています。

また、「血圧を下げるとボケる」という話も、科学的には支持されていません。
むしろ、高血圧を放置すること自体が、認知症のリスクを高めることが分かっています。

生活習慣改善は、とても大切です

なかはら内科クリニックでは、
いきなり「薬を出します」という考え方はしていません。

・減塩
・体重管理
・運動習慣
・睡眠
・ストレス
こうした生活習慣の見直しで血圧が下がる方も、確かにいらっしゃいます。

ただし、きちんと生活改善をしても血圧が下がらない方がいるのも事実です。
それは「努力が足りないから」ではありません。

・体質
・遺伝
・血管の硬さ
・ホルモンの影響
など、生活習慣だけではコントロールできない要因が関係していることが多いのです。

薬は「負け」ではありません

血圧の薬は、
「一生飲み続けるから怖いもの」
「できるだけ避けるべきもの」
ではありません。

必要なときに、必要な量を、適切に使うことで、
**将来の脳卒中や心臓病を防ぐための“予防の道具”**です。

もちろん、
・本当に薬が必要か
・どの薬が合うのか
・副作用はないか
・減らせるタイミングはあるか
を、丁寧に一緒に考えていくことが大切です。

なかはら内科クリニックが大切にしていること

私たちは、
「西洋医学か、自然療法か」
「薬か、生活習慣か」
という二択で考えていません。

・生活習慣で改善できることは、しっかり取り組む
・それでも足りない部分は、医学的に根拠のある薬で補う
・患者さんの価値観や不安を、置き去りにしない

そのバランスを大切にしています。

血圧は「今の数字」だけでなく、
10年後、20年後の人生を守るための指標です。

「薬に頼りたくない」という気持ちを否定せず、
同時に、医学に基づいた安全な道を一緒に探す。
それが、なかはら内科クリニックの血圧診療です。

血圧のことで迷ったとき、不安になったとき、
どう解釈すればいいのか分からなくなったとき。
どうぞ一度、ご相談ください。

数字だけでなく、あなたの人生全体を見ながら、一緒に考えていきます。


©医療法人社団ミネルバ なかはら内科クリニック