喫煙でどれだけ寿命が短縮するのか?

2023/10/07

喫煙でどれだけ寿命が短縮するのか?

先日、イギリスで議会に紙タバコの「生涯禁止」法案を提出との報道がされました。

https://news.yahoo.co.jp/articles/7828362d0fb8ed9a8750c968cf58a19e0b961643

昨年、ニュージーランドでも紙タバコの「生涯禁止」法案が可決されています。

この背景に以下の論文があります。
禁煙でどれくらい寿命が延びるかという事に関して、
イギリスで約3万4千人の男性医師を50年追跡調査した報告です。
報告によると、


喫煙者は非喫煙者に比べ10年寿命が短いが、
18歳で喫煙開始として、
30歳までに禁煙すれば寿命はほぼ変わらない。
40歳で禁煙すると9年の寿命を稼げる。
50歳で6年の寿命を稼げる。
60歳でも3年の寿命を稼げる。
論文は、禁煙するのに遅すぎることはないと結論しています。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC437139/

また、ある報告では禁煙して7年後より非喫煙者と同程度の心疾患発症リスクになるとも言われています。
(COPDに至っているような呼吸器疾患は治りませんが。。)

もちろん

電子タバコの同じと考えられています。
喫煙は炎症を引き起こしてしまうので、動脈硬化症の進展や発癌とその進展に大きく寄与します。

以前、糖尿病の寿命の話をしましたが、一つ一つリスクを減らすことが大切ということがわかります。
高血圧・血糖・コレステロールのコントロールをしても、年齢や性別のリスクは拭えません。
さらにこれらのリスクをコントロールしていても喫煙していると元も子もないのです。

https://nakahara-naika.com/blog/category/diabetes/page/2


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