二次性高血圧症について

2021/10/31

二次性高血圧症について

先日、高血圧専門医として日本高血圧学会に出席いたしました。
当院でも一定数いらっしゃる、高アルドステロン症や境界域アルドステロン症、MR関連高血圧症についての発表が印象的でした。
当院でも若年成人発症の高血圧や多種類の薬剤を内服していても血圧コントロールに難渋している高血圧症の患者さんがなかはら内科クリニックに相談に訪れます。
その際に、必要に応じて高血圧専門クリニックならではの二次性高血圧の検査を実施しております。

二次性高血圧とは?

高血圧の大半は生活習慣や遺伝要因による発症する本態性高血圧ですが、中には他の疾患が原因で血圧が上昇する二次性高血圧があります。高血圧患者さんの10〜15人に1人程度が二次性高血圧であると言われていますが、実際に二次性高血圧と診断されている高血圧患者さんはそれよりも少なく、二次性高血圧の多くが本態性高血圧として治療をされているのが現状です。二次性高血圧の診断が重要である理由は、その原因となる疾患に対する治療を行うことで高血圧や高血圧に伴う合併症が改善する可能性があるためです。高血圧は長期間治療薬を飲み続ける必要がある生活習慣病であり、その初期段階で二次性高血圧を発見し適切に治療することは極めて重要なのです。

なかはら内科クリニックの治療スタイル

なかはら内科クリニックでは、患者さんの病歴や生活歴を細かく聞いて、必要に応じてスクリーニング検査を実施いたします。中には今まで内服治療をしていたけど、当院に相談し睡眠時無呼吸症の診断となり、薬物治療でなく、CPAP治療で血圧コントロールが可能になった患者さんや、そもそも、体重が問題であり、体重減量することにより薬やCPAPもいらなくなった患者さんもいらっしゃいます。
血圧という指標は一つですが、原因は患者さん一人一人違います。
その原因を見定めて治療することにより、血圧コントロールを図るのです。
冬は気温が下がり、血圧コントロールに難渋する季節でもあります。かかりつけの患者さんと話し合い、どのように自分らしい生活を保ちながら血圧コントロールしていくか決定していければと思いながら診療しています。


©医療法人社団ミネルバ なかはら内科クリニック